こんにちは。
福岡県久留米市にあるLIFE行政書士事務所の中江です。
このブログではどなたの身近にも起きうる可能性がある、相続、申請、トラブルなど日々の問題や心配事を解決するためのお役立ちアドバイスを更新していきます!
もっとこんなことを知りたい!や具体的な事案などあれば、コメント・メールお待ちしております。
今回からは「外国人雇用 建設業①」についてブログを書きます。
今書いているブログのテーマは、人手不足が深刻な分野の業種で外国人を雇用することはどんなことかの概要です。
「特定産業分野」と呼ばれる分野で14分野あります。
その中の1つが「建設業」です。
建設業界の労働人口のうち60歳以上の方の割合が多いのが現状です。
ですので近い将来、数年後に熟練技能者が一斉に退職すると、建設業界の労働人口は激減し、ベテラン技術者を失います。
この深刻な問題をカバーするために外国人の働ける枠が広がりました。
建設業界も若い労働力を確保できます。
在留資格は下記です。
①技能実習
②「技術・人文知識・国際業務」、「技能」
③身分に基づく在留資格
④外国人建設就労者(特定活動第32号)
⑤特定技能
(技能実習について)
「介護業」と同じ様に「建設業」にも「技能実習」があり目的も同じです。
技能実習の概要はこちらに書いているので、ご参考にしてください。
今回の技能実習は介護の技能実習と共通点も多いので異なる部分だけクローズアップします。
〇技能実習の目的
「外国人の日本で培われた技術や知識を開発発展途上地域に移転を図り、人づくりの側面で経済発展に寄与する」という目的です。
技能実習法の理念としては「技能実習は、労働力の需要の調整の手段として行われてはならない」となっています。 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律 第3条
基本的に労働力の確保のみの理由で雇用する訳ではなく、適正な実習で人材を育て母国でも活躍して下さいという内容です。
ですが、実際の現場としては労働力の確保に繋がっていて助かっているのも事実です。
外国人側もきちんと保護されているので、給与も日本人と同等です。
こちらも介護と同様に技能実習計画書を作成し実習を行います。
※現在は「建設関係職種等に属する作業について外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律施行規則に規定する特定の職種及び作業に特有の事情に鑑みて事業所管大臣が定める基準等の一部を改正する件」という長いタイトルのものが交付され、新たな受入基準が適用されていない第1号技能実習生のうち、コロナの影響を受けた人を対象として、第2号や第3号の実習計画への経過措置が1年間延長されています。
〇就業可能な作業内容
建設業の技能実習生が実習可能な職種と作業は23職種35作業となっています。
あくまでも、まだ実習生なので作業は限られています。
1 さく井
(作業内容)パーカッション式さく井工事・ロータリー式さく井
2 建築板金
(作業内容)ダクト板金・内外装板金
3 冷凍空気調和機器施工
(作業内容)冷凍空気調和機器施工
4 建具製作
(作業内容)木製建具手加工
5 建築大工
(作業内容)大工工事
6 型枠施工
(作業内容)型枠工事
7 鉄筋施工
(作業内容)鉄筋組立
8 とび
(作業内容)とび
9 石材施工
(作業内容)石材加工・石張り
10 タイル張り
(作業内容)タイル張り
11 かわらぶき
(作業内容)かわらぶき
12 左官
(作業内容)左官
13 配管
(作業内容)建設配管・プラント配管
14 熱絶縁施工
(作業内容)保温保冷工事
15 内装仕上げ
(作業内容)プラスチック系床仕上げ工事・カーペット系床仕上げ工事・銅製下地工事・ボード仕上げ工事・カーテン工事
16 サッシ施工
(作業内容)ビル用サッシ施工
17 防水施工
(作業内容)シーリング防水施工
18 コンクリート圧送施工
(作業内容)コンクリート圧送工事
19 ウェルポイント圧送施工
(作業内容)ウェルポイント圧送工事
20 表装
(作業内容)壁装
21 建設機械施工
(作業内容)押土・整地・積込み・掘削・締固め
22 築炉
(作業内容)築炉
23 塗装
(作業内容)建築塗装・鋼橋塗装
〇在留期間について
「技能実習」の場合は、建設業も介護と同じ内容の在留期間となります。
※在留資格を変更する場合の試験も同様です。
1年目 技能実習1号
2~3年目 技能実習2号
4~5年目 技能実習3号
※そして技能実習2号を修了すると「特定技能」に移行できます。
特定技能1号の場合は5年、特定技能2号の場合は制限がなくなります。
詳細は後に書く「特定技能」で解説します。
(まとめ)
今回から建設業の外国人雇用の内容を書き始めました。
建設業も現在人手不足ですが、近い将来に労働人口が激減します。
社会にとってなくてはならない重要な業種ですので、ことは深刻です。
建設業は特定技能を第2号まで準備しており、他の分野よりも対策が立てられています。
考えれば当然のことです。
内容がちょっと細かいので今回も数回に分けて書きますのでよろしくお願いします。
次回は「外国人雇用 建設業②」についてブログを書きますのでよろしくお願いいたします。