こんにちは。
福岡県久留米市にあるLIFE行政書士事務所の中江です。
今日から緊急事態宣言が解除されましたね。
基本、不要不急の外出が控えますが、どうしても生ビールが飲みたいので、今度の休みに軽く一杯どこかに行きます。
でも、さくっと帰ります。また前回みたいにすぐ緊急事態宣言の発令とか、飲食店の方々には残酷すぎますので。
では、ブログの内容に入ります。
今回のテーマは「ドローン」でした。
誰もが存在自体は知ってますが、詳しい内容を知っている方も少ないかなと思い書きました。
今までの内容で、「ドローンって凄いな!」とか「ドローンって面白いな!」と思って下さった方が一人でもいれば嬉しいです。
今後、普及率は急増するので、前もって内容を書きました。
今回は最終回になります。
前回まで書いた各法律を踏まえ、おさらいしながら、実際のドローンの申請の内容について書きます。
(ドローンの申請について)
申請には4つのポイントがあります。
①申請が必要な場合
②申請の方法
③審査基準
④追加基準
①申請が必要な場合
以前も「航空法」で書きましたが、下記の場合は申請が必要です。
○空港周辺
○緊急用空域
※警察、消防活動や緊急用務を行うために飛行が想定されている空域です。
○150m以上の上空
○人家の集中地域
あと下記以外の場合は申請が必要です。
・日の出から日没までの間に飛行
・周囲の状況を目視により常時監視できる
・地上、水上、人、物件との間に距離を保つこと
・祭礼、縁日、展示会などの多数の者が集合する上空は飛行できない
・爆発性、易熱性を有する危険物の輸送は禁止
・物件を投下しないこと
※申請が必要でないケースもあります。
A 十分な強度を有する紐等で係留し、飛行可能な範囲内への第三者の立入管理等の措置を講じた場合は、下記の許可が不要になりました。
・人口密集地上空の飛行
・夜間飛行
・目視外飛行
・第三者との30mの距離
・物件投下
B 煙突や鉄塔、高層の構造物の周辺は、通常航空機の飛行が想定されないので、150m以上の空域でも、その構造物から30m以内の空域なら、飛行禁止空域から除外することになりました。
②申請の方法
「ドローンの申請」は原則オンラインでの申請となります。
申請自体は24時間365日できますが、審査は平日となります。
同一の申請者が一定期間内に反復して飛行を行う場合、異なる複数の場所で飛行を行う場合は申請を包括してすることも出来ます。
・申請者情報の登録
※申請者IDが発行されます。
・機体情報、操縦者情報の登録
・申請書の作成・提出
※不備があった場合はメールで通知があります。
・電子許可書、許可書のダウンロード
※書面で希望する場合は、原本を受領するため、返信用封筒を提出先の地方航空局に郵送します。
申請書の記載事項は、氏名住所、機器の製造者、名称、飛行の目的、日時、高度などです。
③審査基準
審査基準の項目はいくつかあります。
国土交通省のHPに内容は記載されてます。下記がURLです。
https://www.mlit.go.jp/common/001254115.pdf
ですが、内容が難しくて長いので、私なりに簡単にまとめます。
ちょっと、省略した部分も多々あるので、申請の時にリアルタイムの国土交通省の審査要領の確認をお願い致します。
○無人航空機の機能、性能
・全ての無人航空機に共通する機能及び性能
※燃料、バッテリー等の状態がすぐに分かる、特別な技術がなくても操縦ができる、暴走などしない等の安全面です。
・最大離陸重量25kg以上の無人航空機の機能及び性能
※100時間以上の飛行ができる耐久性、プロペラ等が破損した場合に部品の飛散が少ない構造であるか等
○無人航空機の飛行経歴、無人航空機を飛行させるために必要な知識及び能力
・飛行を予定している無人航空機の種類別に10時間の飛行経歴がある。
・航空法関係法令に関する知識がある。
・安全飛行の知識がある。
※気象の知識、日常点検項目など
○飛行させる無人航空機に必要な能力がある。
・飛行前の適切な事前確認ができる
・遠隔操作により飛行させることができる無人航空機の場合は、GPS等を使用せずに、安定した離陸や着陸ができ、安定して飛行できる
・自動操縦により飛行させることができる無人航空機の場合は、自動操縦システムにおいて、適切に飛行航路を設定でき、不具合が発生した時に、安全に着陸できる操作ができる。
○飛行させる際の安全を確保するために必要な体制を構築できる。
・第三者の上空で無人航空機を飛行させない。
・飛行目的によりやむを得ない場合を除き、視界上不良な気象状態においては飛行させない
・飛行させる際は、下記を記録する。
1 飛行年月日
2 飛行させる者の氏名
3 無人航空機の名称
4 飛行の目的及び内容
5 離陸場所及び離陸時刻
6 着陸場所及び着陸時刻
7 飛行時間
8 飛行の安全に影響のあった事項
・飛行の際には、無人航空機を飛行させる者は許可書又は承諾書の原本又は写しを携行する
○飛行マニュアルを作成する
・無人航空機の点検・整備
・無人航空機を飛行させる者の訓練
・無人航空機を飛行させる際の安全を確保するために必要な体制
④追加基準
飛行携帯に応じた追加基準があります。
※飛行可能な範囲内への第三者の立入管理等の措置を講じた場合は、許可は不要です。
○空港周辺の上空
・灯火を準備すること、機体を認識しやすい塗色を行うこと
・飛行を行う前日までに、管轄する空港事務所長等へ通知すること
○人口密集地上空の飛行
・落下による危害を防止するため、第三者の上空を飛行させないことを要件とする
※万が一物件に接触した際の危害を軽減する構造が必要
・やむを得ず、第三者の上空で最大積載量25kg未満の無人航空機を飛行させる場合は、機体が直ちに落下しない構造が必要
・やむを得ず、第三者の上空で最大積載量25kg以上の無人航空機を飛行させる場合は、飛行当日からさかのぼって90日以内に、1時間以上の飛行を行った経験が必要
○夜間飛行
・無人航空機が正確に視認できるように灯火を有すること。
※照明で照らされていれば大丈夫です。
・夜間飛行を、意図した経路で飛行させることができる
・日中に飛行経路を事前確認する
○目視外飛行
・機体が審査要領の基準に適合している
・操縦者も審査要領に適合している
・安全を確保するために必要な体制も審査要領に適合している
○第三者との30mの距離
基本的に「人口密集地上空の飛行」に似てるので割愛します。
○イベント上空
基本的に「人口密集地上空の飛行」に似てるので割愛します。
○危険物輸送
・機体が危険物輸送に適しあ装備が備えられている
・操縦者が意図した飛行経路で飛行させることができる
・安全確保するために必要な下記の体制がある。
1 真に必要な飛行
2 飛行の経路、周辺の事前確認
3 飛行経路全体を見渡せる位置に補助者を配置する
4 飛行経路に第三者が立ち入らないようにする
○物件投下
・不用意に投下する機体でない
・操縦者も審査要領に適合している
・安全を確保するために必要な体制も審査要領に適合している
(まとめ)
今回でドローンのブログは最終回となります。
この回で書いた申請の内容は、細かくは書きませんでした。
内容がまだちょっと不透明な部分があるので、来年に正式に法律が改正された時、詳しく書こうと思ってます。
だから今回はイメージみたいなものです。
今回のテーマで一番伝えたかったのは、「ドローンってよくないですか?」ということです。
色んな産業の支えにこれからなりますし、法律もそれを後押ししてより具体的になっています。
荷物の配送がトラックなどの車でしたが、これからは、ある意味ドローンが空飛ぶ車として活躍します。
建設現場の資材も運んでくれて、点検もしてくれます。警備だって行います。
広大な農場に必要最小限の農薬を散布してくれますし、夜ビール飲みながらのテレビのスポーツ観戦もクオリティが高くなります。
映画の撮影やコンサートのライブ映像、まさに近未来のマルチなロボットです。
これから身近存在になるので、リスクマネジメントで車みたいに登録や検査も必要ですが、与えてくれる恩恵と比較すると、そんなに大変な手続きでもないと思います。
今後の機体の活躍を機体します。
次回はブログ100回記念です。「行政書士とは」についてブログを書きますのでよろしくお願いいたします。