「在留資格変更許可申請 必要書類」について

こんにちは。

福岡県久留米市にあるLIFE行政書士事務所の中江です。

ようやく忘年会ラッシュが落ち着きました。

今月6回くらい忘年会に行って2次会、3次会とはしごもしたので、結構お金を使ってしまいました。

今月は30日までは仕事をするので、年末は穏やか過ごしたいと思います。

ではブログの内容に入ります。

前回から「在留資格変更許可申請」について書いています。
「在留資格変更許可申請」の中でも「技術・人文知識・国際業務」をクローズアップしています。
いわゆるホワイトカラーの仕事です。
もう内定通知書が来ている留学生も多いので、スムーズに手続き出来る様に今回のブログを書いています。

前回は、「技術・人文知識・国際業務」の概要について書きました。

今回からは必要書類や申請について書いていきます。
今回書く内容の中で一番重要なのが「理由書」です。
理由書はちょっと長くなるので次回書きます。


今回は必要書類とその書類の目的などを書きます。

(必要書類について)

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格変更許可申請の必要書類は下記です。

①在留資格変更許可申請書

②令和2年分給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表

③労働契約書兼労働条件通知書

④履歴書

⑤卒業見込証明書、成績・出席証明書

⑥会社概要

⑦法人の現在事項全部証明書、決算報告書

⑧会社写真

⑨日本語能力認定書

⑩パスポート、在留カード

⑪雇用理由書

①在留資格変更許可申請書について

「技術・人文知識・国際業務」の申請書は4枚あります。

1枚目が、「申請人作成用1」で外国人本人の情報等を記入する申請書です。
1枚目に顔写真を貼ることなります。

記入する内容としては、下記です。
1 国籍、生年月日、氏名、性別、住所などの一般な内容
2 パスポートや在留カードの番号や有効期限
3 希望する在留資格と期間、変更の理由
4 犯罪経歴の有無
5 在日親族及び同居人

1と2はある程度イメージが付くと思います。

3は審査の結果で希望通りにならない場合もありますが、最長の期間を記入します。
※変更の理由ですが、書くスペースが1行しかないので簡単に書いて、詳細は理由書で書いていきます。

4は本人の申告で書くしかありません。虚偽の申告の場合は当然ですが、不許可になります。

5は日本で同居している家族の氏名と生年月日と在留カードの番号を書きます。
アルバイトをしていた場合はその勤務先も書きます。

2枚目が、「申請人作成用2」で外国人本人の今後の勤務先や最終学歴、専攻分野等の能力に関わることを書いていきます。
今までの職歴も書いていく必要があります。
例えば、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格は基本的に学歴がないと取れないビザですが、3年以上又は10年以上の実務経験があれば大丈夫だからです。

3枚目が、「所属機関等作成用1」で雇用する法人の情報を記入します。
これも一般的な法人名、法人番号、本店所在地、資本金等です。
雇用契約書に記載されている、雇用期間、給与、職務上の地位なども書きます。

4枚目は人材派遣の場合のみの記入です。
そして、一番下に記載内容は事実と相違ありません。と、
会社名、代表者名、作成年月日を書きます。

②令和2年分給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表について

これは会社が準備する書面です。
毎年1月に給料所得源泉徴収の申告を税務署にするときのものです。
税理士番号の記入欄もある書面なので、お願いしている税理士の先生に準備してもらと楽です。

③労働契約書兼労働条件通知書について

労働契約期間、賃金などが記載された契約書です。
従事すべき業務の内容の記載もあるので、外国人の学歴とマッチした仕事内容が必要です。

④履歴書について

これは入国管理局が公表している必要書類です。

⑤卒業見込証明書、成績・出席証明書について

4月から就職するために在留資格変更許可申請をする場合、タイミング的にはまだ大学卒業をしていない状態ですので、卒業見込証明書を発行してもらいます。
成績・出席証明書は非常に重要で、成績と出席率どちらも審査の大きなポイントになります。
成績が良く真面目に出勤している留学生は心証がよいです。
留学生本人の能力と素行の良さのエビデンスの1つです。

⑥会社概要について

留学生の専攻が活かせる事業を行っているかの雇用主のエビデンスです。
基本的にHPを印刷して提出をしますが、HPが無い会社は会社のパンフレット等を提出します。
今後、積極的に海外の方の雇用をお考えの企業はHPを持ってたとしても、審査の際に企業の事業内容が審査されるので、分かりやすいパンフレットを作っておいた方がいいかもしれません。

⑦法人の現在事項全部証明書、決算報告書について

履歴事項全部証明書でなく、現在事項全部証明書で大丈夫です。
会社の事業の目的や、代表名、資本金を確認する書類です。
事業の安定性を確認するため直近の決算報告書も必要です。

海外の方を招き入れて給料未払いとか、国としての問題にもなりかねませんからね。

⑧会社写真について

会社の看板や入口、留学生本人が働く職場やデスクの位置の写真を撮ります。
これはどの申請でもよくあることです。

⑨日本語能力認定書について

これは重要です。⑤もエビデンスの1つでしたが、技術・人文知識・国際業務の場合は高い能力が求められるので、日本語の能力も高くないといけません。
これは海外の方が日本で働くうえで避けて通れない道です。

N2でも大丈夫ですが、N1だとより評価は高くなります。

⑩パスポート、在留カードについて

イメージが湧くと思うので割愛します。

(まとめ)

今回は技術・人文知識・国際業務の在留資格変更許可申請の必要書類について書きました。

この申請の肝は、外国人本人の能力と会社の事業がマッチングすること。
それを証明して入国管理局に提出することです。

審査は書面審査になるので、紙媒体で入国管理局が納得できる証拠を提出します。

本人に能力がある証明として、日本語能力認定書、成績・出席証明書などです。

許可基準は厳しくなりますが、「3年以上、または10年以上の実務経験があること」でビザが下りる事もあります。

これもエビデンスが必要で、過去の会社から「在職証明書」などの書類を取得し提出が必要です。

法人のエビデンスとしては、法人の現在事項全部証明書、決算報告書、会社のパンフレット等、雇用契約書です。
会社としてのスタミナを証明し、事業内容が外国人本人の専攻とマッチングしていることを証明します。
不当な扱いをしない証明として雇用契約書を提出します。

それらを積み上げて提出することになります。

そして、それらの添付書類は「理由書」の信憑性を高めるための道具にしかすぎません。

最も重要な書類は「理由書」です。

次回その内容を書きますので、宜しくお願い致します。

次回は、「在留資格変更許可申請 理由書」を書きます。