「離婚 婚姻費用合意書」について

こんにちは。

福岡県久留米市にあるLIFE行政書士事務所の中江です。

最近バタバタしていて期日前投票に行けませんでしたが、昨日どうにか19時40分にぎりぎり会場にいって投票が間に合いました。

今日は近所の中学校の校門で、朝の挨拶活動をしてましたが、中学校でも生徒会長の選挙が迫ってるみたいで、○○をよろしくお願いいたします!と中学生が大きな声で言ってました。

久留米の市長の選挙も年明けあるので、なんかしばらく選挙ブームが続きそうです。

では、ブログの内容に入ります。

LIFE行政書士事務所は、生活に関わる案件を解決していく事務所ですが、多い相談内容の1つが「離婚」に関連する内容です。

ほぼ毎日相談があります。

愛し合って結婚をした2人なのに、離婚の選択肢を考えないといけなくなるのは、寂しいことですが、現在はそんなにめずらしいことでもなくなりました。

実際、3組に1組が離婚すると言われてます。

どうしても夫婦間の問題を解消できない場合の前向きな選択肢として、世間一般では捉えられています。

ですので、今回は「離婚」に関連するブログを数回に分けて書きますので、宜しくお願い致します。

(婚姻費用合意書について)

離婚に関する相談の中で、別居するための相談も多いです。

その際に作成するのが「婚姻費用合意書」です。

今回のブログはこれの内容を書いていきます。

婚姻費用合意書の基本的な考え方は民法の中にあります。

民法 第752条 (同居、協力及び扶助の義務)

「夫婦は同居し、互いに扶助しなければならない。」


民法 第760条(婚姻費用の分担)

「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する。」

婚姻費用は結婚し、夫婦である以上、仮に別居していたとしても婚姻費用の支払い義務があります。

通常、ご主人様が働きにいき、奥様は家事、パートが多いので当然男性の方が所得があります。

もし、別居になった場合は女性の方が経済的に厳しくなります。
奥様が子供を連れて外に出て行ってしまうと、子供の養育費を含め多くの生活費が必要となります。
具体的には、家賃、食費、医療費、交際費、学費、おこずかい等です。

ですので、婚姻費用を請求することになります。

そして、この請求は口約束ですと、リスクが高いので、「婚姻費用合意書」を作成します。

取り決めを守ってもらうために、多くの方が公証役場で公正証書として作成します。

(婚姻費用合意書に記載する内容)

婚姻費用は、夫婦間で話し合って決めることになりますが、根拠のない金額の請求はできません。

金額の目安は、義務者(婚姻費を支払わないといけない人)と権利者(婚姻費用を受け取る人)の、それぞれの年収をもとに計算します。
裁判所が公表している算定表がHPにあるので、それを参考にされるといいです。

婚姻費用合意書に記載する内容は下記です。

①婚姻費用の毎月の支払額

②婚姻費用の支払期間

③婚姻費用の支払方法

①婚姻費用の毎月の支払額について

金額を裁判所が公表している算定表を基に話合い決定します。

別居になった後で請求する場合ですが、「どの時期まで遡るか」が問題になることがあります。

・別居開始に遡る

・婚姻費用の審判が成立したとき

・婚姻費用を請求したとき

基本的には、「請求をしたとき」となります。別居開始に遡ることは難しいので、出来るだけ早い段階で取り決めが必要です。

②婚姻費用の支払期間について

一般的には、離婚が成立するまでか、別居を解消し同居を始めた時までです。
離婚が成立した場合は、離婚協議書によって養育費が支払われることになります。

③婚姻費用の支払方法について

支払日や振込先の指定などです。

この3つは一般的な絶対事項で、その他ケースに応じて内容を盛り込めます。

(婚姻費用のその他のポイント)

○別居をしていなくても、夫婦間の精神的な交流がなく、生活の分離が明確な場合は、別居に等しいとみなされますので、婚姻費用の支払い義務はあります。
実際、ご主人様から生活費を貰っていない方もいらっしゃいます。

○勝手に家を出て行って、請求しても婚姻費用を払わないでいる「悪意の遺棄」にあたり、調停を起こされると、大きく不利になる可能性があります。

※「悪意の遺棄」とは民法 第752条 (同居、協力及び扶助の義務)の
「夫婦は同居し、互いに扶助しなければならない。」に違反することです。

(まとめ)

今回から、離婚に関連するブログを書いています。
よくご相談を受けるからです。

婚姻費用合意書の一番のポイントは「できるだけ早く作成する」です。
始めに遡るのが難しいからです。
本来は、ご主人様、奥様、子供、皆平等に同一レベルの生活をする権利がありますが、別居になると収入が低い方が苦しむことになってしまいます。

面談していて思うのが、やはり皆さま凄く疲れています。
未来に対して心配で気苦労をされてます。

ある程度ネットとかで情報は調べている方がほとんどですが、やはりそれでもよく分からないという声があるので、少しでもお役に立てばと書いています。

今回の流れは、まずこのブログで婚姻費用合意書の内容を書き、次回は離婚協議書、その次はケース別にQ&Aみたいなのを書くので、宜しくお願い致します。

次回は「離婚 離婚協議書」について書いていきますので宜しくお願い致します。