「離婚協議書 養育費等」について

こんにちは。

福岡県久留米市にあるLIFE行政書士事務所の中江です。

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今回は前回の続きで「離婚協議書 養育費等」について書いていきます。

(離婚協議書で決める内容)

①親権・監護権・面接交渉権
※前回のブログで書いています。

②養育費・財産分与・慰謝料

②について

「養育費」は「面接交渉権」と同じく子の権利になります。
注意点としては年齢により養育費は増額するのでしっかり計算し、再婚した場合はどうするか等もきちんと取り決める必要があります。

子供が成長すると学費だけでなく塾や習い事等の費用がかかるので、どこまでを養育費に含むか、年齢によっての増額をどれくらいにするか取り決める必要があります。

参考までに、最高裁判所が公表している算定表です。

https://www.courts.go.jp/toukei_siryou/siryo/H30shihou_houkoku/index.html

「財産分与」は婚姻中に2人で築き上げた財産です。
預貯金だけでなく、不動産や車や家具もそうです。
片方の名義になっていたとしても基本的には半分ずつになります。
注意する点は車や住宅のローンがある場合、マイナス財産も半分になることです。
また、夫か妻どちらかが親からもらった財産は、どちらかが勝手に作った借金等は特有財産になるので分与の対象ではありません。

「慰謝料」は離婚の原因を作った側が相手に「賠償金」として支払うものです。
「和解金」や「離婚解決金」とも呼ばれます。
基本的には収入や支払い能力によって額が決まることが多いので協議することになりますが、協議が成立しない場合は、残念ですが調停などで決める事になります。

(裁判の判例)

実際の裁判の判例を書きます。
別居はしてますが、お互いに離婚の意思はある夫婦間の話です。

〇「養育費」に関連する裁判

<事件>
夫婦間の仲が悪く別居をすることになり、妻が夫に養育費の分担請求を行った。
審判では月額11万円の支払命令が出たが、夫はこれに対して「妻は就業可能だ」と主張し月額8万円以上は出さないと抗告した。

<争点>
妻は就業可能なのかどうか。健康状態や子供の年齢等、どこまで考慮されるか。

<判決>
妻は別居前は専業主婦であり、別居期間も短く、子供の年齢も幼いので就業の時間的余裕がないという理由で、夫の抗告は却下された。

〇「慰謝料」に関連する裁判

<事件>
夫の暴力がエスカレートし妻を投げ飛ばし、顔面や体を殴る蹴るなどした。
結果、妻は骨折、椎間板ヘルニアの障害を負った。
妻は離婚訴訟と合わせて、慰謝料の損害賠償請求を行った。

<争点>
もともと「慰謝料」は精神的苦痛を癒すことと財産分与を平等に行い離婚後の生活を守るためのものです。身体的被害が離婚の慰謝料として認められるかどうか。

<判決>
離婚の慰謝料、350万円
財産分与、2300万円
傷害、後遺障害、1713万円が認められた。

(離婚協議書の例文)

                      離婚協議書

 A(以下、「甲」という。)とB(以下、「乙」という。)は、次のとおり協議離婚に合意した(以下「本合意」という。)。

第1条(離婚の合意)
 甲及び乙は、本日、協議離婚すること及び乙がその届出を速やかに行うことを合意した。

第2条(養育監護等)
 甲乙間の子C(令和年1月1日生)の親権者を乙と定め、乙において監護養育することとする。

第3条(養育費)
 甲は、乙に対し、子Cの養育費として、令和3年7月から子Cが20歳に達する月まで、1か月金50,000円を、毎月末日限り、以下の口座に振り込む方法により支払う。ただし、振込手数料は甲の負担とする。

※ポイント
年齢によって変動させてもいいですし、再婚した場合の取り決めをしてもいいです。

    銀行  支店 普通預金
  口座番号 
  口座名義  

第4条(面会交流)
 乙は、甲が子Cと1回程度、面会交流することを認める。
2 面会交流の具体的な日時及び場所については、子の福祉に配慮して、甲及び乙が協議して定める。

第5条(財産分与)
 甲は乙に対し、離婚届が受理されることを条件に、財産分与として、別紙財産目録記載の財産を譲渡する。

第6条(年金分割)
 甲及び乙は、甲乙の婚姻期間中における双方の年金分割の割合を2分の1とすることに合意し、その年金分割に必要な手続に協力することを約束する。

第7条(清算)
 甲及び乙は、本合意をもって、本件離婚に関する一切を解決したものとし、本合意に定めるほか、名目の如何を問わず、今後、金銭その他の財産上の請求をしない。

第8条(協議解決)
 本契約に定めのない事項又は解釈に疑義を生じた事項については、甲乙誠意をもって協議のうえ解決する。

第9条(合意管轄)
 甲及び乙は、本契約に関する一切の裁判上の紛争については、○○○○を専属的合意管轄裁判所とすることに合意する。

第10条(強制執行認諾)
 甲は第3条の債務の履行を遅滞したときは、直ちに強制執行に服する旨陳述した。

※ポイント
養育費以外の慰謝料の取り決めも強制執行に取り込めます。

 本契約の成立を証するため、本書2通を作成して、甲乙各自記名押印のうえ各1通を保有する。

令和3年7月9日

(甲)

 住所   

 氏名         印

(乙)

 住所 

 氏名         印

(まとめ)

現在離婚をする夫婦は3組に1組という時代になり、離婚は決してめずらしいことではなくなりました。
離婚を決意して別の生き方を選択した方がよいと場合もあるかもしれません。

ですので、言葉を選ぶのが難しいですが、「前向きな選択」なのではないでしょうか。

離婚をした後の生活がどうなるかの知識を得ることは大きな助けになります。
何かあればご相談下さい。

次回からは、法人様向けで「一般社団法人」についてブログを書きますのでよろしくお願いします。