「行政書士試験合格術②」について

こんにちは。

福岡県久留米市にあるLIFE行政書士事務所の中江です。

このブログではどなたの身近にも起きうる可能性がある、相続、申請、トラブルなど日々の問題や心配事を解決するためのお役立ちアドバイスを更新していきます!

もっとこんなことを知りたい!や具体的な事案などあれば、コメント・メールお待ちしております。

今回は前回の続きで「行政書士試験合格術②」についてブログを書きます。
これは私なりのやり方で、勉強方法は個人個人で違うので参考程度に読んで下さい。

まずは、私の合格までの経緯を書き、その後のブログで試験全体の私なりの攻略法を書きます。

「中江公紀」の合格までの経緯について

試験に落ちた私は、自分なりに不合格になった理由を分析しました。

①極度のあがり症で本番では自分の実力を発揮できない。

②一般知識に学習時間を使いすぎた。

※本当は今思えば「独学で勉強した」が一番の原因かなと思いますが当時は分かりませんでした。

①について

私は受験慣れをしてない人間です。

通常は、高校受験、大学受験等、多くの方が若い頃に修羅場を何度かくぐっています。

ずっと、アパレルのレールの上を歩いてきた私は、部活の試合以外はその様な修羅場をくぐってなかったので、当時は本当にメンタルが弱い人間でした。

突然急にメンタルを強くするのも少し無理があるので、「実力を発揮できないなら発揮できなくても合格する実力を付けよう!」と考えました。

当時の学力は直前模擬でコンスタントに210点くらいでしたが、本番では170点ちょっと。
実力の80%しか出せません。

であれば、80%しか出せない場合、230点取れる実力が付けば合格点の180点に乗ると考えました。

※当時は極端な考え方でしたが、それしか思いつきませんでした。

ですが、実は180点や200点を超える学力は努力すれば、そこまで大変ではないのですが210点から230点の、たった20点を埋める壁は大変です。

ここで、行政書士試験の配点を説明します。

(法令科目)

〇5指択一式
・基礎法学
 (2問 8点)  
・憲法 (5問 20点)
・行政法 (19問 76点)
・民法  (9問 36点)
・商法 (5問 20点)

〇多肢選択式
・憲法
 (1問 8点)
・行政法 (2問 16点)

  
〇記述式
・行政法 (1問 20点)
・民法 (2問 40点)

法令科目は合計244点になります。

(一般知識)

・政治経済社会 (7問 28点)

・情報通信、
個人情報保護 (4問 16点)

・文章理解 (3問 12点)

一般知識は合計56点になります。

合計で300点満点、合格点は180点です。

ここでポイントになるのが「一般知識」です。これには最後の最後まで悩まされました。
実はそんなに簡単な問題ではないです。
一般知識は短期間の努力でどうにかなるものでなく、その人の人生の教養の積み重ねです。

当時浮世離れしていた私にとっては、高度な物理や数学のロジックを解答せよみたいな、非常に難解な問題に見えました。

※現在は違います。この件で大反省をし、ニュースなど社会情勢は常に細かくチェックする様に努めています。

ですので、当時の私が取る事ができる一般知識の点数は6問の24点くらいです。(6問未満ですと足切りで法令科目の成績がよくても不合格になります)

そうなると法令科目で210点くらいとらないといけません。

法令科目は244点なので、86%の正解率を求められます。

これが大変なことでした。

上に記述式の配点を書いてますが記述は1問20点なので、1問でも大きなミスをするとゲームオーバーです。

つまり、「行政法」と「民法」は徹底的に勉強する必要があります。

実際記述に限らず5指択一式でも「行政法」は76点、「民法」は36点、多肢選択式で行政法は16点の点数を取る事が出来ます。

合計すると、行政法と民法で188点分と大きくウェイトを占めます。

残りを20点くらいとれば計画の数字になるということです。

私は憲法や会社法もおろそかにはしませんでしたが、行政法、民法に多くの時間を使う事を決めました。

※実際、行政書士として仕事をするうえでも必ず理解しておかないといけない法律です。

②について

①でも書きましたが、私は当時一般知識の問題に悩まされ、足切りが怖くて割と多くの時間を使いました。

その結果、法令科目が少しおろそかになった結果合格できませんでした。

考えた末、毎日の学習時間をあまり使わずに一般知識を勉強するため「銀行業務」の仕事をしようと考えました。

今考えると突飛な思考ですが、以前銀行員の友人と飲んだ際に、「銀行員は毎日新聞を読まないと仕事にならない、間違った会社の口座を開設してしまうと大変なことになる」と話していたのを思い出しました。

たしかに、法人口座を開設する際に色々審査があり色んな業種の会社とコンタクトを取る事は、それなりに知識がいることです。

一般知識の中でも政治、経済、社会がまるっきりダメだった私はその仕事をすることで社会を少しでも知る事が出来るのではないかと思い、派遣社員で業務ができる求人先を探しました。

けっこうありました。

直接色んな派遣会社に法人口座開設の仕事ができる枠がないか、片っ端から電話で問い合わせ、とある銀行の法人口座開設の部署で仕事が出来るようになりました。

面接も当然ありますが、当時の面接官は面接に不慣れな方だったみたいで、特別窮地に立たされる質問もなく楽しく会話し採用決定になりました。

1日2時間近く残業はあるので、その分睡眠時間を削ることになりましたが、自宅での一般知識の学習時間をバイトの時間で消化できるのは良かったです。

※結果、この選択は間違ってなく実際の試験で本当に助かりました。

銀行は反社会的勢力やその可能性がある不透明な会社の口座は開設できないので、必ず審査があります。

審査の際は、事業実態の確認のためエビデンス(本当にその事業を行うのかを証明するなんらかの書類)の提出を求めます。

その際に飲食店なら営業許可証とか分かりやすいですが、それ以外の様々な業種の審査はまずどの様な概要の事業か知る必要があります。

エビデンスを求める際に色んな会社に電話をし事業内容をヒアリングし書類を求めるので、電話する前にネットとかで概要を確認します。
今は有名ですが、当時聞きなれなかったインフルエンサー、ドローンなど世の中にはいろんな業種の仕事があり、なんか感動しました。

仕事で毎日それを続けることで、現在の社会がどのようになっているかを知ることが出来ました。

自宅での一般知識の学習は、文章理解と個人情報保護の条文に絞りました。

特に「文章理解」が重要です。
なぜなら文章理解は、解答方法の技術を身に付ければ正解できるからです。
反復したトレーニングで3問中全問正解が可能です。
3問正解すると残り11問中、3問正解すれば恐怖の足切りを免れます。

個人情報保護は条文を丸暗記すれば、ある程度正解できるので努力でカバーすることが出来ます。

努力でカバーできるこの2つは徹底的に勉強しました。

(伊藤塾について)

模擬試験を受けると伊藤塾という予備校は試験後に講師の方が解説してくれます。

この講師に志水晋介先生という方がいました。

すごく分かり易くて実力に直結するアドバイスを的確にくれる方でした。

伊藤塾は7月の早い段階で模擬試験を実施してくれます。

その時に存在を知って、その後のラスト数か月は伊藤塾の動画をYouTubeで見て勉強することも多くなりました。

志水 先生以外の講師の方も分かりやすくて「初めから伊藤塾の通信を受けていればよかった」と後悔しました。

月日が経ち、9月の模擬試験では230点弱、一般知識も6問正解の24点でなく8問近くは正解でき、10月の色んな予備校である最終模擬試験も、悪くても220点、いい時は250点弱とれました。
一般知識もだいたい8問~10問くらい正解です。

そして、11月の本番を迎えます。
結局、この年の試験で合格しました。

ですが、また試験当日予期せぬトラブルが発生するのです。

次回は「行政書士試験合格術③」についてブログを書きますのでよろしくお願いいたします。