短期滞在ビザ 渡航電子申請について

こんにちは。福岡県久留米市にあるLIFE行政書士事務所の中江です。

と言いましても、今回「はじめまして」になります。
わたくし、LIFE行政書士事務所の補助者をしております中江と申します。
ちなみに女性です。

補助者がこのブログに投稿するのは、今回が初めてになります。(よろしくお願いします!)

補助者というのは、事務所内のいわゆるアシスタントです。
行政書士事務所の補助者をしている方のほとんどは、実務を学びながらゆくゆくは資格取得を目指したり、独立を目指されてるされている方が多いみたいです。
私の場合は、いまのところまだそういった目標は持ってませんが、日々充実して業務をやらせて頂いてます。
お客様からお問い合わせが入った際、一時対応者のような感じでヒアリングをさせて頂いたり、ご相談内容が円滑に解決へ進むための細かい事務作業などを担当しています。
日々、日本全国のお客様と関わらせて頂く楽しさを満喫しつつ、行政書士業務の奥の深さに触れております。

話が逸れてしまいましたが、今回のテーマは短期滞在ビザです。

実は前々回もブログテーマになっていた短期滞在ビザですが、今回私は最近お問い合わせのなかで増えてきている「電子申請」について書いていきたいと思います。
主に電子申請を使うのは、日本から海外へ行く「渡航」になります。

直近で承ったお客様ですと、中国・アメリカ・韓国の3か国への渡航を対応させて頂きました。
その際に特に煩雑で難易度が高かったのが、オンライン上で行う各国の査収システムを使ったビザ申請の作業です。
※査収:ビザのことです

これは本当に、各国なかなか手間がかかる作業だったというのが感想です。
旅行業界の方は、慣れているのかなと思います。
何がそんなに難しいかというと、一番は外国語での対応が必要だった点です。

査収システム名
韓国:K-ETA(ケタ)
中国:China Online Visa Application(COVA)
アメリカ:Esta(エスタ)
※商用目的やEsta不許可になった場合は、アメリカの場合だとDS-160というシステムを使うことになります。

対応言語
・韓国:K-ETA(ケタ) 日本語対応あり
・中国:China Online Visa Application(COVA) 日本語対応なし
・アメリカ:Esta(エスタ)・DS160 日本語対応あり

中国のCOVAはなぜか画面上でも日本語使用の選択肢はなく、全て英語で読解・入力を行う必要がありました。(フランス語ができる方は、そちらを選んでもOKです)
しかもGoogle chromeのブラウザ設定で出てくる「日本語で翻訳」を適用すると、システム自体起動しないというかなり手厳しい仕様になっており・・
ちゃんとトップページの言語選択から「英語」を選んで進まないといけないという、ちょっとした裏技まで必要でした。(領事館に電話してやっと解決)
私は英語のスキルがないため、翻訳ソフトを駆使しながら作業を行いました。

またCOVA以外の日本語対応ありのサイトも、ログインセッションが切れたりすると、一時的に英語でしか表示されなくなったり、設問への回答は結局英語で行わないといけないので、翻訳ソフトはまさに大活躍でした。

ちなみに私が愛用している翻訳ソフトですが、ネット上から探してきた無料のものです。
Google翻訳も使いやすいですし、海外の大使館に送る資料を翻訳したりする際にも翻訳ソフトは必須です。
翻訳ソフトを使うようになって、外国籍のお客様と英語でメッセージのやり取りができるようになって、最近ちょっと嬉しい私です。

話を戻します。
旅行会社を利用する旅であれば、ビザ申請は旅行会社が代行してくれるので心配いりませんが、個人旅行や飛行機とホテルだけ取る旅のときは、この渡航申請を自身で行う必要があります。
会社の社員旅行で海外に行きたい、というお客様からのお問い合わせもよく頂きます。

査収電子申請で必要な主なもの
・パスポートの写真(有効期限内)
・顔写真(証明写真みたいな写真)
・個人情報
 名前・国籍・住所・生年月日・出身地・現在の職業・職歴・学歴(高校以上)・家族情報(配偶者・両親を聞かれるケースが多いです)・SNSの利用状況・緊急連絡先情報
・滞在先の情報
 滞在する場所の住所・連絡先・訪問する人の情報・関係性
・同行者情報
※あとは犯罪歴やテロに関わったことがあるか、過激な宗教活動に加担したことがないか等、の質問ももちろんあります

イメージとしては、かなりしっかりとした自身の履歴書・職務経歴書を作ってWEB上で提出する感じです。
個人的に自分の履歴書作りって手間がかかって嫌いなのですが、就職の面接を受けるような感じで他国への入国審査というのは行われるのだな、と業務を行っていて感じました。

ただ、この厳しさ・細かさは国によって異なります。
コロナ前・コロナ後でももちろん条件は違いますし、日本とその国の国際関係や情勢状況でも、ビザ申請方法はコロコロと変わります。
なので、みなさんがどこか海外へ旅に出ようとなったら、まずその行きたい国の最新のビザ申請方法を確認することをお勧めします。

また国にもよりますが設問の数はなかなか多く、設問ごとにページを遷移して進めていくのですが、5問くらいの設問が並んだページが15ページほどあるイメージです。
かつ回答はほぼほぼ英語で入力していかなければならないので、ちょっとでも翻訳に手間取っていると、ログインがセッションタイムアウトになって、またログインからやり直しという感じで、比較的腰を据えて行う時間の余裕も必要です。

面接について
WEB申請だけで終わりではありません。
国によっては、オンライン申請後、最寄りの在日本国大使館・領事館へ申請や面接を受けに行かなくてはなりません。
中国は以前、15日以内の観光目的の滞在はビザ申請も面接もいらなかったようですが、昨今の国際関係により必要となってます。(またすぐ対応が変わるかもしません)
アメリカも商用B1・B2ビザやEsta却下された場合は、最寄りの在日本大使館・領事館にて、面接が必要です。
たいてい、各国のビザ申請システムが完了したタイミングで、どこの領事館へ行けるかを選択し、面接予約を行うことになります。

領事館所在地は、だいたい東京・大阪・福岡・沖縄に位置していることが多いです。
面接時は、オンラインで作成したビザ申請書やパスポート・顔写真を持って、遅刻しないように行く必要があります。

ちなみに韓国は人気なので、予約はかなり取りにくいと思っておいた方がいいです。

領事館への連絡について
何か申請方法や操作方法について、分からないことが起きたとき、もちろんネットで調べてみるのですが、情報がないときはどうするでしょうか?
領事館や大使館に連絡を取りたくなると思います。
ネットで調べるとすぐ連絡先が出てくるのですが、実際に電話を架けてみたら・・

まずかなり電話がつながらないです。
何度かけても話し中・・コールしても人が出ない・・
特に中国と韓国はそうでした。
スマホの発信画面を開いたまま、不通だったら発信ボタンを連打してを何度も繰り返し、コールするチャンスを狙ったり、スピーカーフォンにしたまま何十回もコールを鳴らし続けてみたり。
ちょっとストーカーのようで気持ち悪いですが、問題を解決するためにこれも大変な作業の一つでした。

たまに奇跡的にスタッフが出ることがあって、そのときは比較的日本語で親切に対応してくれるのですが、なぜか外国籍(おそらく中国か韓国系)のスタッフさんが出られることがほとんどで、ちょっと話し方が冷たく感じるかもしれません。
そこもお客様がよく「困っている」と仰る内容です。

そんなこんなで、なんとか面接までこぎ着け、無事短期滞在ビザを取得できた時は、こちらも本当に嬉しいです。
そしてお客様が安全に渡航され、向こうで旅行を楽しまれるのを祈ります。

どこか旅行会社さんが書いたブログのようになってしまいましたが、こういった許認可申請の代理も行政書士事務所のお仕事としてあるのだなと皆さんに知って頂けたら、幸いです。

またたまにブログを書かせて頂くときは、補助者の中江をよろしくお願いします!