「LGBT ③」について

こんにちは。

福岡県久留米市にあるLIFE行政書士事務所の中江です。

福岡は昨日、台風が来ましたが、皆様大丈夫でしたか?

このブログがアップされる時間は東日本に移動していると思うので、皆様お気を付けて下さい。

前回は「性同一性障害」の性別変更について書きました。

今回は「LGBT」のことを書いていきます。

「LGBT」と定義はこの前のブログで書きましたが、おさらいします。

「LGBT」はそれぞれの頭文字をとって構成されています。

・L レズビアン(Lesbian)

・G ゲイ(Gey)

・B バイセクシュアル(Bisexual)

T トランスジェンダー(Transgender)

性同一性障害との違いは、性同一性障害は「心の性に自分を身体的、社会的に適合させようとする意志を持っている人」ですが、LGBTは「適合の意思がない人」です。

前回のブログでも書きましたが、身体的、社会的に適合させるため、戸籍の性別を変更するということは大変なことです。

ですので、ナチュラルな生き方としてLGBTとして生活される人口は多く、13人に1人くらいの割合です。

その反面、法的な婚姻が認められてませんので、様々な問題が存在します。
現在はパートナーシップ宣誓制度が始まり、だいぶ生活しやすい環境が整備されてきましたが、まだ全国の一部の都市のみです。

そんな状況のもと、「LGBT」の方々が未来を安心して過ごせる様に法律の側面で出来る事を書いていきます。

その前に現状のLGBTの理解を深めるために「パートナーシップ宣誓制度」について書きます。

(パートナーシップ宣誓制度について)

福岡県は、福岡市、北九州市、古賀市の都市が「パートナーシップ宣誓制度」を導入しています。

「パートナーシップ」の定義ですが、お互いを人生のパートナーとして、相互の協力により、継続的な共同生活を行っている、又は継続的な共同生活を行うことを約束し、一方又は双方が性的マイノリティである2人の関係のことです。

国籍や年齢、性の違い、障害の有無などに関わらず、誰もが人への思いやりを持ち、多様性を認め合いながら街を目指しており、性的マイノリティの方への支援の1つとして、パートナーシップ宣誓制度が導入されました。

これをパートナーシップを尊重しますという内容なので、相続などの法律上の効果はありません。

パートナーシップのメリットとしては、市が2人のパートナーシップを尊重してくれるので、例えば、認証されたカップルで公営住宅への入居が出来たり、携帯電話会社の家族割や生命保険の受取人など、パートナーシップ宣誓制度に応じた民間サービスの提供が始まっています。

この制度が普及することで、社会全体が性的マイノリティに関する理解が進み、性的マイノリティの方が住みやすい社会に近づいていきます。

○対象者

※福岡市を例にあげています。

下記の全てに該当する、一方又は双方が性的マイノリティの2人。

・双方が成人であること

・市内に住所を有している、市内に転入を予定している

・双方に配偶者がいないこと、他にパートナーシップの関係にないこと

・双方の関係が近親者でないこと。(養子縁組は除きます)

○宣誓方法

・宣誓する日時を事前に電話で相談する

・必要書類を準備し、予約日時に2人で来庁する

※必要書類は住民票の写しと独身証明書、本人確認書類です。住民票と独身証明書は3か月以内のものです。
独身証明書は戸籍抄本でも大丈夫です。

・宣誓書を記入する

・市から「宣誓書の写し」と「宣誓書受領書」を交付

(まとめ)

今回は「パートナーシップ宣誓制度」について書きました。

社会全体で、多様性を認め尊重しましょうといる取組で、素晴らしい事です。

現在は、福岡市、北九州市、古賀市の3市で導入されてますが、最近のニュースでは(9/16)、福岡県知事の服部さんが、県議会で「福岡県も導入を検討している」と発言がありましたので、今後の展開が楽しみです。

ちなみこれが実現すれば、都道府県としては、茨城県、群馬県、大阪府、佐賀県、三重県に次ぐ全国6例目となります。

当人たちにとっては、まだ不足と感じてしまうこともあると思いますが、それをしないではなく、始めて少しずつ中身を改善していけば、性的マイノリティの方々が本当に住みやすい街の完成形に近づきます。

ですが、先程も書きましたが、「パートナーシップ宣誓制度」には法律上の効果は発生しません。

婚姻も出来ませんので、相続だったり、配偶者であれば認められる権利義務も認められません。

ですので、次回はそこをカバーするためにLGBTの方々にお勧めの法的効果を発生させる方法を書いていきます。

次回は「LGBT ④」についてブログを書きますのでよろしくお願いいたします。