こんにちは。
福岡県久留米市にあるLIFE行政書士事務所の中江です。
いつも気温の事ばかり書いて申し訳ございませんが、最近凄く寒くなりましたね!
もうダウンを出そうか悩んでいるくらいです。
最高気温と最低気温が10℃くらい違う日があるので、判断が難しいです。
皆さま風邪をひかずに過ごし下さい。
では、ブログの内容に入ります。
今書いているブログのテーマは「ペット法務」です。
ペットを守るために法律上で出来ること、トラブルの解決、その他ペットに関する法令などです。
内容は下記は下記となります。
①ペットに関する契約書
②ペットに関する内容証明
③ペットに関する飼育許可
④ペットに関する事業者の登録申請
前回、②ペットに関する内容証明まで書いたので、今回は③ペットに関する飼育許可について書いていきます。
②の内容証明までは個人の方向きで、③からはどちらかというと事業者の方向きになると思います。
まあ、ちょっとした雑学感覚で読んで頂ければと思います。
(ペットに関する飼育許可について)
ペットは犬や猫だけには限りません。
ウサギやハムスター、小鳥や金魚に亀や蛇など様々です。
私の通っている動物病院の待合室も色んな動物で溢れかえってます。
犬や猫と同様に、そのペット達もかけがえのない家族です。
ですが、どんな動物でもペットで飼える訳ではありません。
「特定動物」等がそれにあたります。
特定動物とは、人に危害を加えるおそれのある危険な動物と、その交雑種のことで、令和2年6月からペット目的で飼育することが禁止されました。
対象となる動物は約650種となり、虎やワニ、ホ乳類、鳥類、爬虫類も対象になります。
犬科や猫科も禁止になっている動物がいます。
ですので、動物園とかにいる動物といったところです。
施設で飼育する場合は都道府県知事の許可をとれば飼育が出来ます。
特定動物ではない、例えば爬虫類とかをペットにする場合は、許可が必要な場合もあります。
法律で定められた飼育許可は下記になります。
○特定動物以外でも許可が必要な場合
101匹ワンちゃんみたいに、家庭で犬を10頭以上飼っている場合や、ミニブタ、やぎなどをペットで飼っている場合も許可が必要です。
具体例は下記です。
・乗馬クラブで馬を飼育
・養鶏場など
・動物のふれあいセンター
・犬を10頭以上預かるペットホテル
・犬を10頭以上飼っている一般の家庭
・やぎやミニブタをペットで飼っている家庭
ペット関係事業者やブリーダーや沢山のワンちゃんを飼っている家庭が対象です。
よく考えたら、私の地元長崎にも、犬を10匹以上飼っている方や、ハイジみたいにやぎを飼っている人がいました。
○許可が必要な動物の種類と頭数
・牛 1頭
・馬 1頭
・豚 1頭
・めん羊 4頭
・やぎ 4頭
・犬 10頭
・鶏 100羽
・あひる 50羽
○許可の概要
飼育の許可の根拠は「化製場等に関する法律」第9条です。
「化製場等に関する法律」第9条
「都道府県の条例で定める基準に従い都道府県知事が指定する区域内において、政令で定める種類の動物を、その飼養又は収容のための施設で、当核動物の種類ごとに都道府県の条例で定める数以上に飼養し、又は収容しようとする者は、当核動物の種類ごとに、その施設の所在地の都道府県知事の許可を受けなければならない。」
汚物や匂いで近隣に迷惑がかからないように、許可制にしているわけです。
○区域について
「指定する区域」とは、都市計画法第7条に規定する「市街化区域」となります。
「家畜市場その他政令で定める適用外施設」は大丈夫です。
・家畜取引法に規定する家畜市場
・競馬法に規定する競馬場
・家畜共進会、家畜博覧会、その他臨時的に開催されている催事に設ける施設
○審査について
許可の審査基準として、飼養施設の構造がポイントになります。
・施設内外の衛星保持
・施設の構造設備
・昆虫の発生防止、飲料水の汚染防止など
※申請書の添付書類としては、周辺の見取り図や、施設の構造や設備がわかる配置図等です。排水経路を明示した図面や、浄水設備の構造図と設計計算書などです。
流れは下記です。
1 事前相談
2 申請
3 書類審査
4 立ち会い検査
5 手数料納付(8,000円)
6 許可証発行
※許可を取った後、動物の数に変更があったり、許可を取得した人姓名に変更があった場合は変更の届出が必要です。
(まとめ)
今回はペット法務の中でも、行政と絡んでくる申請の内容を書きました。
次回書く④ペットに関する事業者の登録申請にも関連します。
犬を10匹飼う家庭は関係あるかもしれませんが、どちらかというと業者向けのブログの内容でした。
まあ、ただこんな許可の制度があるって、知るのも楽しい事です。
動物と行政は昔から色んな制度があって、昔は「犬税」というのもありました。
犬を飼っていたら一匹あたりに市県民税みたいに税金が発生するという内容です。
大正時代から始まり、昭和50年くらいには終わったらしいです。
無くなって良かったなと、飼い主の立場的には心から思います。
犬を10匹以上飼っている方は大変でしょうね。
次回は「ペット 事業者の登録申請」について書いていきますので宜しくお願い致します。